新宿の朝日カルチャーセンタでは、ここ数年ずっとルキノ・ヴィスコンティの話をさせてもらっています。一本一本の作品をとりあげながら深めてゆくシリーズ「その映画の背後にあるもの」もはやいもので第5回目。今回はデビュー作の『郵便配達は2度ベルを鳴らす』を取り上げます。以下紹介文です。
この講座ではルキーノ・ヴィスコンティの映画をひとつとりあげ、歴史的な出来事や文学作品との関係など、作品の背後にあるものを掘り下げてゆきます。今回は、1943年のデビュー作『郵便配達は二度ベルを鳴らす(妄執)』。ヴィスコンティは、ヴェルガの『マラヴォッリャ家の人々』の映画化を構想しますが、戦時中の検閲を通過できず、ジェームズ・ケインの原作を使って、挑発的な映画を実現することになります。今見て十分に楽しめる娯楽作で、ヴィスコンティはどんな挑発をしようとしたのか。ご一緒に、ヴィスコンティの背徳的な挑戦のありかをさぐってゆきましょう。
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