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5/25 ベルトルッチ『暗殺の森』(1970)
朝日カルチャーセンター横浜の「傑作・名作・古典を読み解く」シリーズ、5回目の今回はベルトルッチの『暗殺の森』です。これは映画としてもすごくよくできていて見事なのですが、なによりも現代のぼくらたちに問いかけてくるものがあるのですよね。イル・コンフォルミスタ、つまり体制順応主義者ってやつがいかにして生まれるのかということ。そのテーマって、いわば「悪の凡庸」ということなのだと思います。普通の真面目の男がいかにして筋金入りのファシストになってゆくかというの描く、その意味で怖い怖い物語。 以下、ぼくの案内文です。 イタリア映画の魅力をさぐる講座です。新学期からは「傑作・名作・古典を読み解く」と題して1本の映画を取り上げ、俳優の魅力、監督の意図、そして歴史的な背景を考えながら、作品の魅力をを掘り下げます。今回とりあげるのも「1942-1978年のイタリア映画における保存すべき100本作品」のひとつに選ばれた名作、ベルナルド・ベルトルッチ監督による『暗殺の森 Il conformista』です。アルベルト・モラヴィアの小説『同調者 il conformista


5/9 ヴィスコンティの『山猫』
ご縁あって四谷の小さなイタリア語スクールで映画話をやることになりました。今年はヴィスコンティの没後50年ということで、こちらではしばらくヴィスコンティ話をやろうかと思っています。以下、チラシの案内文です。 みなさんこんにちは、押場です。このセミナーでは、イタリア映画の名作を取り上げ、その魅力をお話しようと思います。 さて、今年はルキーノ・ヴィスコンティ(1906-1976)の没後50周年ですね。ヴィスコンティといえば、ミラノの名門貴族に生まれ、30代でフランスでジャン・ルノワールの演出助手として経験を積み、民戦線の若者たちと知り合うと、共産主義の理想に目覚め、映画の道を志した人。だから「赤い貴族」と呼ばれる映画人なのです。しかも、その活躍は映画だけではなく、現代から古典までの舞台を演出し、オペラの分野ではマリア・カラスを見出した人でもあります。 今回のセミナーでは、そんな世界的な巨匠ヴィスコンティの絢爛豪華な歴史劇『山猫』を取り上げようと思います。原作はランペドゥーザもまたシチリアの貴族。同じ貴族として共感するところがあったのでしょう。物語はイタ


イタリア映画祭2026 を楽しむために
四谷の小さな学校で「イタリア映画祭2026」のお話をします。全作品を見たわけではありません。けれど、ぼくがどんなところに期待するか。監督は新人なのかベテランなのか。 俳優さんはどんな人なのか。イタリアでの評判はどうなのか。ようするに、どこが魅力なのかを、あれやこれやイタリア版の予告編などを見ながら、お話ししてみようと思います。 お申し込みは こちら から


4/18, 5/16, 6/6 ぼくのイタリア映画史 (4)
あっという間に4月になりました。新学期ですね。朝日カルチャセンターの立川サテライトでは「ぼくのイタリア映画史」の4回目が始まります。戦後のイタリア映画の中で、ぼくが気になっている映画についてお話ししたいと思います。 以下、講座の案内文です。 3回にわたる連続講座でイタリア映画の歴史を少しずつふりかえってゆきます。今回はイタリアの戦後を描いた3人の監督の名作をとりあげ、それぞれの作品の成立背景やその意図などをご紹介しながら、その魅力にせまってみようと思います。 【第1回 4/18 シチリアのルキノ・ヴィスコンティ】 『揺れる大地』(1948年) ヴェルガの『マラヴォッリャ家の人々』の映画化をめざしていたヴィスコンティが、戦後、なんとか資金を得てシチリアロケによってその夢を実現します。話される言葉はすべてカターニャ方言。イタリア上映のときは字幕がついたといいます。助監督には若きフランチェスコ・ロージとフランコ・ゼフィレッリ。後に大監督となるふたりの協力のもと、本物の漁民たちをカメラの前に立たせて撮影した本作から、やがて敗北の美学として結実するヴィ


2026/2/28 『無防備都市』(1945)
今週の土曜日は横浜の朝日カルチャーセンターでこの名作を語ります。連合軍によって解放されたばかりのローマで、とるものもとりあえず、とくかく映画を撮るんだととばかりの撮影された作品。それが歴史的な傑作になってしまった。 名前は知っているけれど、実は見たことがない人。前にみたけれど、どんな映画か忘れてしまった人。この作品のことをまったく初めて聞く人。見てください。HD画質で見ることができるのですから、ぜひぜひご覧ください。面白かった人も、いろいろな疑問が浮かだ人も、うまく消化できなかった人も歓迎です。 ご一緒に、この作品の魅力を発見してゆきましょう。 以下、講座案内の引用です。 イタリア映画の魅力をさぐる講座です。「傑作・名作・古典を読み解く」と題して1本の映画を取り上げ、俳優の魅力、監督の意図、そして歴史的な背景を考えながら、作品の魅力をを掘り下げます。 今回とりあげるはロベルト・ロッセッリーニ監督による『無防備都市』です。戦後のイタリア映画を世界的に有名にした傑作であり、当然ながら「1942-1978年のイタリア映画における保存すべき100


2026/2/23 フェリーニの『青春群像』
備忘のために。 今日、新宿でフェリーニの『青春群像』を話してきました。朝カル新宿でのフェリーニはとりあえず冷温停止。それでもフェデリーコの作品は、横浜のイタリア映画名作シリーズや、立川の「ぼくのイタリア映画史」で取り上げることになると思います。 それにしても『青春群像』あるいは『I vitelloni』ってこんなにも面白い映画なんだと改めて認識しました。今回はロータの音楽を追いかけながらも、じつはフェリーニ自身が音になみなみならないこだわりがあるところを掘り下げてみました。 たとえば戦後のイタリアで一世を風靡したマンボのリズムの活用し、マンボが使われているシーン(冒頭のミスコンテスト、映画館、カーニヴァル、そしてレビューの舞台)などのロータ&フェリーニの音の使い方。それらのシーンは表面的には盛り上がるのですが、そのあとで、いわゆるポスト・フェストゥム的な哀愁が漂うわけなのです。 それから10代のフェリーニが感銘を受けたというチャップリンの『モンダ・タイムズ』(1936)の名曲、誰でも知っている「ティティーナ」のテーマが密かな流用などは


ぼくのイタリア映画史(3)
あけましておめでとうございます。このところ毎年元旦には気をもませるようなことがつづきますが、みなさん、元気されてますか? さて、告知が遅れましたが、今週の土曜日より「ぼくのイタリア映画史」(その3)が始まります。今回はルキーノ・ヴィスコンティのデビュー作『郵便配達は2度ベルを鳴らす』からはじめて、ロッセリーニの『戦火のかなた』、さらにはルイージ・ザンパの『困難な時代』へと、戦前と戦後をまたぐ時代を描いた3つの作品をとりあげます。 こんな内容です。 今回は第二次大戦末期と戦後のイタリア映画の名作をご紹介します。イタリアは1943年に早々と休戦を発表しますが、その直後ナチ・ファシストに占領・統治され、レジスタンスと呼ばれる内戦状態に入ってゆきます。そんな混乱の中で、どんな映画が撮られたのでしょうか。 第1回 1/17 映画監督ルキノ・ヴィスコンティの誕生 『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1943年) ヴィスコンティはヴェルガの『マラヴォッリャ家の人々』の映画化を構想しますが、戦時中の検閲を通過できず、ジェームズ・ケインの原作を使って挑発的な映画


12/17 『十字架の男』
17日(水)は立川の朝日カルチャーセンターで「ぼくのイタリア映画史(2)」の3回目絵です。十月から初めて、毎月一回のペースでぼくなりのイタリア映画の流れを語ろうという企画ですが、今学期はカメリーニの『殿方は嘘つき』(1932)、ブラゼッティの『雲の中の散歩』(1942)と続けてきました。今回取り上げるのはロッセリーニの、いわゆる「プロパガンダ映画」のひとつ言われる『十字架の男』(1943)です。 それにしてもプロパガンダ映画ってなんなのか。それを考えるのにも、ロッセリーニのその後の展開を考えるのにも、『十字架の男』は絶好の作品だと思うわけです。 ご関心のある方はぜひ。3回目だけでも受け付けてもらえるはずです。お問い合わせください。 第3回 12/17 ロッセリーニのプロパガンダ映画 『十字架の男』(1943) 戦後に『無防備年ローマ』を発表して世界を驚かせたロベルト・ロッセリーニですが、戦中には戦争三部作とよばれる作品を発表しています。まずは『白い船』(1941)、次に『ギリシャからの帰還』(1942)、そして最後がこの『十字架の男』です。ファシ


12/13 フェリーニ『白い酋長』
2025年もあっという間に師走となりました。大した師でもないのに走らなきゃならない月がやってきました。 というわけで、今月の13日には新宿の朝日カルチャーセンターの「フェデリコ・フェリーニの魅力」の第3回目をやります。お題は『白い酋長』。これが実質的にはフェリーノのデビュー作ですが、フェリーニらしさを支えたのがご存知のニーノ・ロータの音楽。その調べ抜きにはフェリーニは語れませんね、というお話をしたいと思います。ご関心のあるかはぜひ! 以下、カルチャーのリーフレットの文言です。 この講座ではイタリアを代表する映画監督フェデリコ・フェリーニ(1920-1993)の魅力をさぐります。今回取り上げるのは、フェリーニが初めて単独で監督した『白い酋長』(1952)です。 もともとはミケランジェロ・アントニオーニがあたためていた企画で、当時女性たちから大人気だったフォトロマンツォ(写真に吹き出しを添えて読ませる物語)の世界を描く作品です。主演はアルベルト・ソルディ、レオポルド・トリエステ、そしてブルネッラ・ボーヴァ。もちろんジュリエッタ・マジーナも姿をみせて


11/15 太陽はひとりぼっち(1962)
気がつけばハロウィンも静かに終わり、暖房を入れないと少し寒いかなと思うこのごろですが、みなさんいかがお過ごしですか。ぼやぼやしてると今年も終わりそうですが、来週は横浜の朝日カルチャーセンターで『太陽はひとりぼっち』(1962)のお話をしようと思います。 監督はミケランジェロ・アントニオーニ。しばしば「愛の不毛」とか「コミュニケーションの不可能性」なんて言葉で語られ、とても難関な作品を撮る人だと思われていますが、いやいや、今見るととても面白いのです。昨年亡くなったアラン・ドロン(1935-2024)と、ぼくの大好きなモニカ・ヴィッティ(1931-2022)と共演しているのですが、ふたりとも若くて美しい。その若々しさと美しさをおいかけるカメラが、ふたりの生々しさをみごとにフィルムにおさめてくれている。まずはそんな映像を楽しむことから始めましょう。 アラン・ドロンは、1960年にルネ・クレマンの『太陽がいっぱい』とヴィスコンティの『若者のすべて』で世界的に有名になったばかり。その後『山猫』(1964)のタンクレーディ役を演じるように、イタリア映画で


ぼくのイタリア映画史(2)10/15, 11/19, 12/17
それにしても、とんでもない暑さの夏でしたね。ぼくはなんとか生き延びましたが、みなさんはいかがお過ごしですか。大学の授業も始まりドタバタしているうちに10月。来週からは、朝日カルチャーセンター立川での連続講義(3回)『ぼくのイタリア映画史(その2)』が始まります。...


8/23 イタリア式離婚狂想曲
今週は土曜日にも横浜の朝日カルチャーセンターでお話しさせていただきます。いつものテーマで「イタリア映画の魅力をさぐる」に「傑作・名作・古典を読み解く」と副題をつけさせていただいてい、今回扱う作品はピエトロ・ジェルミ監督、マルチェッロ・マストロヤンニ主演の『イタリア式離婚狂想...


8/20 ぼくのイタリア映画史(1)
暑いですね。みなさん元気してますか?夏バテしてませんか? さて、来週から朝日カルチャーセンター立川で連続セミナーが始まります。題して「ぼくのイタリア映画史」。「ぼくの」と掲げたように、そんなにお堅い話ではありません。きっかけはあくまでも「ぼく」。イタリア語を教えながら、と...


7/12 フェリーニと映画の魅力(2):『寄席の脚光』
ドタバタしているうちにもう7月です。前期の授業も追い込みで試験の準備やらなんやらでてんてこまいですが、今週の土曜日には新宿の朝カルで「フェリーニと映画の魅力(2)」として『寄席の脚光』をお話させていただきます。 この講座ではイタリアを代表する映画監督フェデリコ・フェリーニ...


5/24 フェリーニと映画の魅力(1)
朝カル新宿ではずっとヴィスコンティの話をしてきたのですが、今回からはフェリーニを話します。フェデリコ・フェリーニは人物としても面白いし、その映画もおもしろい。というのもその人物とその映画がいつのまにやら相互に影響しあっていて、映画が人を描くのか、人が映画を描くのかわからなく...


2025/4/19 『いつかの君にもわかること』上映後セミナー
今週の土曜日はウベルト・パゾリーニの『いつかの君にもわかること』の上映後セミナーやります。映画の舞台は北アイルランドのベルファスト、主演はジェームズ・ノートン。イタリア映画ではありません。けれどイタリアと関係がないわけでもない。...


2025/4/5 エットレ・スコラ『特別な一日』(1977)
横浜ではしばらくイタリアの名優に焦点をしぼってお話をしてきました。前回まで3回にわたってマルチェッロ・マストロヤンニを取り上げたのですが、とてもじゃないけれど話し尽くせない。というわけで4月からは少し趣向を変え、「イタリア映画の傑作・名作・古典を読み解く」と題して、ひとつの...


2025/3/15 ヴィスコンティをめぐる男たち/美しき俳優
今週の土曜日(3月15日)、朝日カルチャーセンター新宿でヴィスコンティをお話しします。長年続けてきたヴィスコンティ話ですが、これをもって節目にしようと思っていますが、お題は「美しき俳優たち」。ヴィスコンティの映画の魅力はなんといっても美しき男たち。もちろん女性だってすばらし...


2025/2/26 文京区シヴィック・シアター*トークショー:『若者のすべて』
明後日の水曜日(2/26)、文京区民のためのシビックシアター☆トークショーで、ヴィスコンティの『若者のすべて』についてお話します。3年ほど前に朝カル新宿でもお話ししたのですが、今回は奇しくも今年8月18日に訃報が入ったアラン・ドロンを偲ぶ上映となってしまいました。...


2025/2/22 ロータとフェリーニ(その7)『アマルコルド』
立川では「イタリア映画を聴く」と題してモリコーネから始め、次にロータの足跡をおいかけてきました。ロータといえばやはりフェリーニ。ロータ&フェリーニの話もすでに7回目。今回はその最終回です。 ふたりの出会いが生んだ傑作といえばやはり『アマルコルド』。そこで今回は「フェリーニ...
押場 靖志
Yasuji Oshiba
さすらいのイタリア語教師。東京外国語大学イタリア語学科卒、同大学院修了。昔むかしカメラの前で「NHKテレビ・イタリア語会話」の講師。現在は学習院、法政、青学、立教などでイタリア語やイタリア映画やヨーロッパ文化の講師。訳書に『F・フェリーニ、映画と人生』(白水社)など。あちこちで雑文を書いて、なんとか暮らしてます。

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