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12/17 『十字架の男』
17日(水)は立川の朝日カルチャーセンターで「ぼくのイタリア映画史(2)」の3回目絵です。十月から初めて、毎月一回のペースでぼくなりのイタリア映画の流れを語ろうという企画ですが、今学期はカメリーニの『殿方は嘘つき』(1932)、ブラゼッティの『雲の中の散歩』(1942)と続けてきました。今回取り上げるのはロッセリーニの、いわゆる「プロパガンダ映画」のひとつ言われる『十字架の男』(1943)です。 それにしてもプロパガンダ映画ってなんなのか。それを考えるのにも、ロッセリーニのその後の展開を考えるのにも、『十字架の男』は絶好の作品だと思うわけです。 ご関心のある方はぜひ。3回目だけでも受け付けてもらえるはずです。お問い合わせください。 第3回 12/17 ロッセリーニのプロパガンダ映画 『十字架の男』(1943) 戦後に『無防備年ローマ』を発表して世界を驚かせたロベルト・ロッセリーニですが、戦中には戦争三部作とよばれる作品を発表しています。まずは『白い船』(1941)、次に『ギリシャからの帰還』(1942)、そして最後がこの『十字架の男』です。ファシ


12/13 フェリーニ『白い酋長』
2025年もあっという間に師走となりました。大した師でもないのに走らなきゃならない月がやってきました。 というわけで、今月の13日には新宿の朝日カルチャーセンターの「フェデリコ・フェリーニの魅力」の第3回目をやります。お題は『白い酋長』。これが実質的にはフェリーノのデビュー作ですが、フェリーニらしさを支えたのがご存知のニーノ・ロータの音楽。その調べ抜きにはフェリーニは語れませんね、というお話をしたいと思います。ご関心のあるかはぜひ! 以下、カルチャーのリーフレットの文言です。 この講座ではイタリアを代表する映画監督フェデリコ・フェリーニ(1920-1993)の魅力をさぐります。今回取り上げるのは、フェリーニが初めて単独で監督した『白い酋長』(1952)です。 もともとはミケランジェロ・アントニオーニがあたためていた企画で、当時女性たちから大人気だったフォトロマンツォ(写真に吹き出しを添えて読ませる物語)の世界を描く作品です。主演はアルベルト・ソルディ、レオポルド・トリエステ、そしてブルネッラ・ボーヴァ。もちろんジュリエッタ・マジーナも姿をみせて


11/15 太陽はひとりぼっち(1962)
気がつけばハロウィンも静かに終わり、暖房を入れないと少し寒いかなと思うこのごろですが、みなさんいかがお過ごしですか。ぼやぼやしてると今年も終わりそうですが、来週は横浜の朝日カルチャーセンターで『太陽はひとりぼっち』(1962)のお話をしようと思います。 監督はミケランジェロ・アントニオーニ。しばしば「愛の不毛」とか「コミュニケーションの不可能性」なんて言葉で語られ、とても難関な作品を撮る人だと思われていますが、いやいや、今見るととても面白いのです。昨年亡くなったアラン・ドロン(1935-2024)と、ぼくの大好きなモニカ・ヴィッティ(1931-2022)と共演しているのですが、ふたりとも若くて美しい。その若々しさと美しさをおいかけるカメラが、ふたりの生々しさをみごとにフィルムにおさめてくれている。まずはそんな映像を楽しむことから始めましょう。 アラン・ドロンは、1960年にルネ・クレマンの『太陽がいっぱい』とヴィスコンティの『若者のすべて』で世界的に有名になったばかり。その後『山猫』(1964)のタンクレーディ役を演じるように、イタリア映画で


ぼくのイタリア映画史(2)10/15, 11/19, 12/17
それにしても、とんでもない暑さの夏でしたね。ぼくはなんとか生き延びましたが、みなさんはいかがお過ごしですか。大学の授業も始まりドタバタしているうちに10月。来週からは、朝日カルチャーセンター立川での連続講義(3回)『ぼくのイタリア映画史(その2)』が始まります。...


8/23 イタリア式離婚狂想曲
今週は土曜日にも横浜の朝日カルチャーセンターでお話しさせていただきます。いつものテーマで「イタリア映画の魅力をさぐる」に「傑作・名作・古典を読み解く」と副題をつけさせていただいてい、今回扱う作品はピエトロ・ジェルミ監督、マルチェッロ・マストロヤンニ主演の『イタリア式離婚狂想...


8/20 ぼくのイタリア映画史(1)
暑いですね。みなさん元気してますか?夏バテしてませんか? さて、来週から朝日カルチャーセンター立川で連続セミナーが始まります。題して「ぼくのイタリア映画史」。「ぼくの」と掲げたように、そんなにお堅い話ではありません。きっかけはあくまでも「ぼく」。イタリア語を教えながら、と...


7/12 フェリーニと映画の魅力(2):『寄席の脚光』
ドタバタしているうちにもう7月です。前期の授業も追い込みで試験の準備やらなんやらでてんてこまいですが、今週の土曜日には新宿の朝カルで「フェリーニと映画の魅力(2)」として『寄席の脚光』をお話させていただきます。 この講座ではイタリアを代表する映画監督フェデリコ・フェリーニ...


5/24 フェリーニと映画の魅力(1)
朝カル新宿ではずっとヴィスコンティの話をしてきたのですが、今回からはフェリーニを話します。フェデリコ・フェリーニは人物としても面白いし、その映画もおもしろい。というのもその人物とその映画がいつのまにやら相互に影響しあっていて、映画が人を描くのか、人が映画を描くのかわからなく...


2025/4/19 『いつかの君にもわかること』上映後セミナー
今週の土曜日はウベルト・パゾリーニの『いつかの君にもわかること』の上映後セミナーやります。映画の舞台は北アイルランドのベルファスト、主演はジェームズ・ノートン。イタリア映画ではありません。けれどイタリアと関係がないわけでもない。...


2025/4/5 エットレ・スコラ『特別な一日』(1977)
横浜ではしばらくイタリアの名優に焦点をしぼってお話をしてきました。前回まで3回にわたってマルチェッロ・マストロヤンニを取り上げたのですが、とてもじゃないけれど話し尽くせない。というわけで4月からは少し趣向を変え、「イタリア映画の傑作・名作・古典を読み解く」と題して、ひとつの...


2025/3/15 ヴィスコンティをめぐる男たち/美しき俳優
今週の土曜日(3月15日)、朝日カルチャーセンター新宿でヴィスコンティをお話しします。長年続けてきたヴィスコンティ話ですが、これをもって節目にしようと思っていますが、お題は「美しき俳優たち」。ヴィスコンティの映画の魅力はなんといっても美しき男たち。もちろん女性だってすばらし...


2025/2/26 文京区シヴィック・シアター*トークショー:『若者のすべて』
明後日の水曜日(2/26)、文京区民のためのシビックシアター☆トークショーで、ヴィスコンティの『若者のすべて』についてお話します。3年ほど前に朝カル新宿でもお話ししたのですが、今回は奇しくも今年8月18日に訃報が入ったアラン・ドロンを偲ぶ上映となってしまいました。...


2025/2/22 ロータとフェリーニ(その7)『アマルコルド』
立川では「イタリア映画を聴く」と題してモリコーネから始め、次にロータの足跡をおいかけてきました。ロータといえばやはりフェリーニ。ロータ&フェリーニの話もすでに7回目。今回はその最終回です。 ふたりの出会いが生んだ傑作といえばやはり『アマルコルド』。そこで今回は「フェリーニ...


2025/1/25 懐かしの名優たち マストロヤンニ(3)
みなさま、お元気でおいでですか? 今年もよろしくお願いします。ぼくは年越しから正月にかけて、原稿に追われてドタバタしておりました。試験をやって採点してシラバスを書いて(まだ全部かけてない!)、ドタバタしておりましたらあっという間に、明日は今年最初の朝カルのイタリア映画セミ...


2024/12/7 ヴィスコンティと男たち(3) 〜フランコ・ゼッフィレッリと赤い貴族〜
12月の最初の土曜日は朝カル新宿にて、今年最後の映画セミナー。ヴィスコンティと男たちと題して話してきましたが、その3回目はフランコ・ゼッフィレッリを取り上げます。個人的には、そんなに好きな監督でもなかったのですが、ヴィスコンティのことをずっと追いかけてきて、だんだん気になっ...


2024/11/16 アメリオ『ナポリの隣人』上映後セミナー
今週の土曜日、第324回彩の国シネマスタジオにて、ジャンニ・アメリオの『ナポリの隣人』の上映後にお話しさせていただきます。 ジャンニ・アメリオという映画監督は、ぼくにとっては運命の人。その『小さな旅人』(1992年)に感動したのが、イタリア映画を見直すきっかけ。その後もア...


2024/10/26 生誕100年マルチェッロ・マストロヤンニ(2)
10月最後の土曜日、ふたたびマルチェッロ・マストロヤンニの魅力についてお話しいたします。 写真は『甘い生活』(1960)のマストロヤンニ。この作品で「ラテンラバー」として世界的なスターとなります。 前回は、小さい頃からチネチッタ撮影所に出入りしていたマストロヤンニが、戦...


2024/10/5 ロータとフェリーニ(6)『魂のジュリエッタ』
あっという間に10月ですね。あっちこっちでイタリア映画の話をさせていただいていますが、立川では「イタリア映画を聴く」と題して、最初はモリコーネのこと、そしてニーノ・ロータのこと、そして今はロータとフェリーニの映画を個別にみているところです。...


2024/9/14 ヴィスコンティと男たち:ジャン・ルノワールとの出会い
早いものでもう9月。来週の14日土曜日、朝日カルチャーセンター新宿で、「ヴィスコンティの魅力、映画をめぐる男たち(2)」と題して、ジャン・ルノワールとの出会いをお話しします。それはイタリアのヴィスコンティとフランスのルノワールの、国境を越えた出会い。その出会いからヴィスコン...


2024/8/24 生誕100年、知られざるマストロヤンニ(1)
横浜の朝日カルチャーセンターで続けている「懐かしの俳優たち」も、今回で6回目。これまではロッロブリージダ、カルディナーレ、マンガノ、マニャーニ、ローレンという名女優を取り上げてきましたが、今回は9月28日でちょうど生誕100年となるマルチェッロ・マストロヤンニについてお話し...
押場 靖志
Yasuji Oshiba
さすらいのイタリア語教師。東京外国語大学イタリア語学科卒、同大学院修了。昔むかしカメラの前で「NHKテレビ・イタリア語会話」の講師。現在は学習院、法政、青学、立教などでイタリア語やイタリア映画やヨーロッパ文化の講師。訳書に『F・フェリーニ、映画と人生』(白水社)など。あちこちで雑文を書いて、なんとか暮らしてます。

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