朝カル立川、ロータ&フェリーニその5は、『8½』でした。何度も話したことがあるのですが、その度ごとに発見があります。今日も暑い中、お集まりいただき嬉しい限り、ロータの音楽の使い方を中心に、お話させていただきました。話しながら、ああ、そういう映画だったのかと発見がありました。ありがとうございます。
次のは『魂のジュリエッタ』をやります。あんまり欲張るとパンクしそうなおので、一作ずつ、できるところまでお話しさせていただきます。
以下、今日のパンフ原稿です。
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ニーノ・ロータとフェデリコ・フェリーニの「幸福な出会い」は5回目となります。前回は『甘い生活』の新しさを追いましたが、今回は『8½』を中心に音楽の使い方を考えてみます。フェリーニ&ロータは、デビュー作の『白い酋長』から『道』そして『カビリアの夜』にかけて、物語の中で演奏される音楽と物語の外から流れてくる音楽を効果的に使用し、人物描写と音楽の力を融合させてきました。『甘い生活』ではそれを押し進め、さらに『8½』では、ロータの音楽の力を借りて現実のなかに夢を流し込み、夢の中に現実の可能性を描き出そうとします。この大胆な挑戦がどのようなものか、ご一緒に見て/聴いてゆきましょう。(講師・記)
写真は「オーケストラ・リハーサル」を演出するフェデリコ・フェリーニ。
出典: Federico Fellini, Prova d'orchestra, Milano, Garzanti, 1980.
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