2025/4/5 エットレ・スコラ『特別な一日』(1977)
- yasujihp
- 7 分前
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横浜ではしばらくイタリアの名優に焦点をしぼってお話をしてきました。前回まで3回にわたってマルチェッロ・マストロヤンニを取り上げたのですが、とてもじゃないけれど話し尽くせない。というわけで4月からは少し趣向を変え、「イタリア映画の傑作・名作・古典を読み解く」と題して、ひとつの映画を読み込んでゆくことにしました。
その第一回目はマストロヤンニとソフィア・ローレンのゴールデンカップルによる名作『特別な一日』をとりあげます。監督はこれまたイタリア式喜劇の名匠エットレ・スコラ。この映画は「残すべき100本のイタリア映画」に選出されています。もう少し言えば「1942年から1978年までのイタリアの集合的記憶を変えた100本」("100 pellicole che hanno cambiato la memoria collettiva del Paese tra il 1942 e il 1978".)ということ。
そう言う意味では『特別な一日』は、イタリアの集合的な記憶を確実に変えた作品といえるかもしれません。1938年5月8日、ヒトラーがローマを訪問した日ですが、カメラが捉えるのはローマ中の市民が動員された歓迎集会ではなく、集会にゆくことができずに集合住宅に取り残されたある女性と男性の一日をおいかけます。そこに浮き上がるのは大きく変わろうとする時代。神は細部に宿るという言葉のとおり、歴史は細部から浮き上がってくるものなのかもしれません。
紹介文は次のとおり:
イタリア映画の魅力をさぐる講座です。新学期からは「傑作・名作・古典を読み解く」と題して1本の映画を取り上げ、俳優の魅力、監督の意図、そして歴史的な背景を考えながら、作品の魅力をを掘り下げます。 第一回は『特別な一日』。1942-1978年のイタリア映画における「保存すべき100本作品」のひとつに選ばれた名作です。監督は名匠エットレ・スコラ(1931-2016)。主演にはマルチェッロ・マストロヤンニとソフィア・ローレン。イタリア映画界のゴールデンコンビと呼ばれたふたりが、それまでにない深みのある大人の姿を見せてくれます。舞台はローマ、時は1938年5月6日、ヒトラーがローマを訪問した歴史的な日に、ある集合住宅での出来事を通して、愛とは、幸せとは何かを問いかける名作です。(講師・記)
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