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ぼくのイタリア映画史(2)10/15, 11/19, 12/17

  • yasujihp
  • 2 分前
  • 読了時間: 2分
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 それにしても、とんでもない暑さの夏でしたね。ぼくはなんとか生き延びましたが、みなさんはいかがお過ごしですか。大学の授業も始まりドタバタしているうちに10月。来週からは、朝日カルチャーセンター立川での連続講義(3回)『ぼくのイタリア映画史(その2)』が始まります。

 その(1)はサイレント映画の時代から史劇映画の流れをたどりました。『ローマ占領』(1905、『カビリア』(1914)、そしラゼッティの『1860年』(1933)をご紹介したのですが、その(2)では軽喜劇から始めようと思います。

 まずはヴィットリオ・デ・シーカ主演、マリオ・カメリーニ監督による軽喜劇『殿方は嘘つき』。それからブラゼッティの『雲の中の散歩』。そしてロベルト・ロッセリーニの戦争映画『十字架の男』。それぞれに惹きつけるところがある作品なのですが、それにもまして気になるのはデ・シーカ、ブラゼッティ、そしてロッセリーニという3人の名前ですね。

 さあてどんな話になりますことやら。

 あまり知られていない作品ですが、おもしろいのですよこれが。ご関心のある方は、ぜひお運びくださいね。

 

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第1回 10/15  軽ろやかな喜劇 

『殿方は嘘つき Gli uomini, che mascalzoni…』(1932)

監督はマリオ・カメリーニ。主演は、このころ三枚目半の喜劇役者として活躍していたヴィットリオ・デ・シーカ。相手役の若々しいリア・フランカに、デ・シーカが歌う名曲『Parlami d’amore, Mariu’』はイタリアのスタンダード・ナンバー。


第2回 11/19 戦中のリアリズム喜劇

『雲の中の散歩』(1942)

監督はアレッサンドロ・ブラゼッティ。戦争のさなかに戦争なんてなかったかのように撮られた喜劇。物語としては現代にも通じる若き未婚の母親を描きながら、みごとな人間ドラマをみせてくれます。主演は名優のジーノ・チェルヴィとアドリアーナ・ベネッティ。劇場のなかに、まるで雲の中を歩くような世界を出現させた名作を鑑賞します。


第3回 12/17 ロッセリーニのプロパガンダ映画

『十字架の男』(1943)

戦後に『無防備年ローマ』を発表して世界を驚かせたロベルト・ロッセリーニですが、戦中には戦争三部作とよばれる作品を発表しています。まずは『白い船』(1941)、次に『ギリシャからの帰還』(1942)、そして最後がこの『十字架の男』です。ファシスト政権下で軍部の協力を得て撮影されたいわゆる「プロパガンダ映画」なのですが、実際はどんな内容だったのか。ロッセリーニの戦後の作品につながってゆくテーマを読み取ってゆこうと思います。


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