来年は2020年で2が二つ並びますが、さらに2を三つならべる2月22日の土曜日に、朝カル立川でヴェネツィアと映画のお話をします。 サブタイトルには「『旅情』から『ベニスに死す』へ」とありますが、もう少し最近の映画、例えば僕の大好きなソルディーニの『ベニスに恋して』なんかのお話もできたらと思っています。
以下、朝日カルチャーセンターのサイトに書いた紹介文です。 * * *
イタリア人でさえ憧れる水の都ヴェネツィア。D.リーンの『旅情』やヴィスコンティの『ベニスに死す』の舞台でもあり、世界的なヴェネツィア映画祭も有名です。今世紀に入るころには、『ベニスで恋して』のような佳作が、イタリアの映画界に新しい風を吹き込みました。そんなベニスの、あるいはヴェネツィアの魅力は、いったいどこにあるのでしょうか。
この講座では、イタリア映画の巨匠たちの眼差しの中で浮かび上がる「映画のなかのヴェネツィア」についてお話しできればと思います。旧作から新作まで、名画のワンシーンをご紹介しながら、歴史の中でつねに魅力を失わない水の都をご案内できればさいわいです。
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昨日、無事終了しました。COVID19 騒動のなか、マスクを付けておられる方がほとんどで、しかも遠方から来るはずだった友人が、社命により移動できなくなったとの連絡もありましたが、比較的多くの方にきていただき、ありがたかったです。
『旅情』から『ベニスに死す』までを、なんとか駆け足で話しましたが、残念ながら『ベニスで恋して』は触れられず。ここのところヴェネツィアを舞台にした作品を10本以上の見てきましたが、今回あつかった映画は次のとおり。
1. 『旅情』(1954)
2. 『ツーリング』(2010)
3. 『エヴァの匂い』(1962)
4. 『娼婦ヴェロニカ』(1998)
5 . 『ベニスの商人』(2004)
6. 『夏の嵐』(1954)
7. 『ある女の存在証明』(1982)
8. 『ベニスに死す』(1971)
ヴェネツィアの話としては次のとおり。
1. Ponte della libertà
2. Festa di San Marco とイタリア解放記念日
3. Hotel Danieli と Stile moresco
4. Santa Maria della Salute Palazzo ducale (アダムとイブと生命の木のレリーフ)
5. Cortigiana onesta あるいはVeronica Franco のこと
6. Ponte delle tette あるいは「Carampana」の公娼
7. Cannaregio あるいはユダヤ人地区
8. Campo から Serena repubblica へ
9. ヴェネツィアの総督(Doge) Andrea Gritti と Hotel Gritti
10. リドとホテル・デュ・バン
実は映画にからめて、ヴェネツィアに独特の信徒会(Grande scuola, Piccola scuola)のことや、絵画のヴェネツィア学派のこと、さらにはビエンナーレやヴェネツィア映画祭のことなども話したかったのですが、残念ながら今回は時間切れ。
映画作品もキオッジャを舞台にした『ある海辺の詩人』やヴェネツィアとパリが交錯する『アンナ・オズ』、ウッディ・アレンのミュージカルの『世界中がアイ・ラブ・ユー』など、実にさまざまあるのですが、それについてはまた次の機会に。
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